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リースが描く「信用の新しいモノサシ」実現までのストーリーをCOOに聞いてみた
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リースが描く「信用の新しいモノサシ」実現までのストーリーをCOOに聞いてみた

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こんにちは、ライターの高野です。

リースのメンバーの人となりを紐解くインタビュー企画、第二弾はCOOの尹(ゆん)さんに、リースに参画した経緯や、リースの今後の事業展開についてお話を伺いました。

私のなかで「COO=超ロジカルで、ピリリとした緊張感を抱かせる雰囲気を纏った人」という勝手すぎるイメージがあったのですが、尹さんはロジカルでスマートでありながら、とてもユーモラスで柔らかい雰囲気に溢れた方で、楽しくリラックスしてお話をさせていただきました。

そんな尹さんのお人柄も、記事を通じて感じていただけたら嬉しいです。

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【プロフィール】
尹 英俊(ゆん よんじゅん / YoungJun Yoon)
リース株式会社 取締役/COO

1985年生まれ。新卒で伊藤忠商事株式会社に入社し、食料カンパニーに従事。退職後、日米韓で展開するビジネスSNSアプリのスタートアップにて日本法人の立ち上げやVCからの資金調達を経て、不動産テック事業を手掛ける株式会社GA technologiesの経営戦略に携わる。2019年5月、リース株式会社の取締役に就任。

アメリカでの出会いをきっかけに、伊藤忠からスタートアップの世界へ

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――尹さんはこれまで、日系大手、外資系スタートアップ、急成長ベンチャーなどあらゆるフィールドを渡り歩いてこられたんですね。中でも伊藤忠からスタートアップへの転職は大きな方向転換だと思いますが、そのような選択をされたのはなぜですか?

尹:その背景には、アメリカの友人であるPeterから受けた影響があります。Peterは新卒でゴールドマンサックスに入社し、その後DCMという有名VCでキャピタリストをしていたのですが、ある時突然退職してシンガーソングライターになったんです。僕は彼が歌手としての道を歩み始めて間もない頃、アメリカを訪れた際に彼と知り合ったのですが、この上ないキャリアを迷い無く捨て、自分のやりたいことに人生をbetしている姿を見て、価値観が大きく揺さぶられました。

当時の日本はスタートアップという言葉自体まだまだ認知されておらず、学歴や社格を重視する風潮が根強かったので、僕から見たら考えられない選択だったんです。その決断力も勿論ですが、何よりも真剣に自分の人生と向き合っている姿に大きな感銘を受けました。

20名弱のスタートアップで、韓国社会を大きく変えた経験

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――その出会いをきっかけに尹さんもご自身の人生について考え始めた、ということでしょうか。

尹:正確には、考え始めたのはアメリカを訪れる少し前でした。大学時代の親友たちが次々と社会を変革するために起業をしていたことから、僕も人生について考え始めていて、Peterとの出会いが最終トリガーになった感じです。

そうして自分はどう生きたいのかを考えた結果、「社会的に価値のあることがしたい」という想いに至りました。ちょうどそのタイミングで友人づてにTeamblindという当時20名規模のスタートアップと出会い、事業内容に社会的意義を感じられたので、そのまま参画を決めましたね。参画後は、日本法人の立ち上げやVCからの資金調達を担当しました。

――Teamblindの事業には、どのような社会的意義があったのですか?

尹:メインサービスであるビジネス系匿名SNS「Blind」で、韓国社会の透明度が大きく高まったんです。2014年に起きた、「ナッツ・リターン事件」はご存じですか?

乗客として大韓航空の旅客機に乗っていた同社の副社長が、客室乗務員にクレームをつけ、乗務員を降ろすためにわざわざ旅客機をゲートに引き返させ、運航を遅延させた事件なのですが、事件当初は情報が少なく、大々的にはニュースになっていませんでした。

ところがBlind内の大韓航空の掲示板で、「現場では実際こんなことが起きていた」と事件の全貌が明かされ、それが連日連夜ニュースで報道されたことで、大きな注目を集める事件になって。その結果、副社長は謝罪会見を行い、役職も辞任するに至ったんです。

この事件をきっかけに、Blindは韓国で広く知られるサービスになり、「よくない情報もBlindを通じて簡単に明るみに出る」という構造ができました。そうして、韓国社会全体の透明度が一段上がったんです。

僕はちょうど事件の渦中にTeamblindにジョインし、20名弱のちっぽけなスタートアップが作った、いちアプリが、社会を変えるのを目の当たりにしました。社会の前進に寄与できた実感があり、強いやりがいを感じましたね。

不動産・金融業界の本質的な課題解決のために「信用」をアップデートする

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――20名弱で社会にそれだけの影響を与えた、というのは震える体験ですね…!その後、リースにジョインするに至ったのはどうしてでしょう?

尹:引き続き自分が追求したいテーマを考えていて辿り着いたのが、祖父と父が携わっていた不動産業界でした。巨大市場であるにも関わらずDXが大きく遅れていることなど、もっとやれることがあると感じていたんです。そんな折に不動産テックのGA Technologies(以下、GA)という当時100名規模のベンチャー企業と出会い、社長と意気投合して、ジョインを決めました。

GAでは経営戦略チームに属し、プレIPOからポストIPOまでを経験させてもらいました。しかし不動産業界を深掘っていくなかで、「不動産の本質って結局、金融なのでは?」という仮説に辿り着いたんです。住宅ローンや、投資用不動産など、不動産の裏側にはほぼ全て金融が関わっているなと。そして更に考えを進めていくなかで、「金融の基盤はクレジット(信用)だ」と思い至りました。

――金融の基盤は信用だ、とはどういうことですか?

尹:あらゆる金融サービスを受けるためには、原資として信用が必要だということです。僕の実体験で言えば、伊藤忠の社員だった頃は銀行から不動産投資のために借り入れができていたものの、伊藤忠を辞めた途端に銀行から見向きもされなくなりました。さらに、僕は韓国籍なのですが、国籍を理由に家を借りれなかった経験もあって。

そんなことを考えていた際に、フリーランスという立場で同様の経験をしたCEOの中道と出会い、信用というテーマへの課題感をさらに深めるようになりました。

――不動産や金融の領域で起こる課題の根本的な解決のためには、信用というテーマに切り込む必要がある、ということでしょうか。

尹:例えば決済アプリはここ数年で大幅に増えましたが、それらはあくまで金融サービスにおける表層面のアップデートがメインとなっているように感じます。なぜならほとんどの決済アプリの裏側にはクレジットカードが紐づいており、そもそもクレジットカードを作れない人は、決済や送金のシーンで便利なサービスが出ても、その恩恵を受けられないからです。

そうした信用の領域――CreditTechは、FinTechに比べると大幅に立ち遅れており、そこに切り込むために、リースへの参画を決めました。

リースで挑む、「信用の新しいモノサシ」を作り上げるチャレンジ

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――信用の領域に切り込む…非常に壮大なテーマですが、Teamblindでの経験を通じて、意志さえあれば少人数でも社会は大きく変えられる、という信念がおありなのだと感じます。リースでは信用領域の課題に、どのように取り組んでいるのですか。

尹:大別すると、toCとtoB、二つの切り口があります。

toCでは、与信弱者が報われないという負を、「信用の新しいモノサシ」をつくることによって解消するサービスを提供しています。

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――信用の新しいモノサシをつくる…一体どういうことでしょう。

尹:中道や僕を含め、与信弱者が報われない原因の一つは、信用が減点主義で成り立っていることにあります。例えば、所属する組織が無名、あるいは組織に属さないフリーランスであれば信用に欠けると判断されてしまったり、クレジットカードやローンの支払いが1円でも滞ると、一律で5年間、所謂ブラックリストに載せられてしまったり。一方で、「どんな行動をすれば信用を高める(回復させる)ことができるか」の指標は一切存在せず、与信弱者には打つ手がないのです。

ゆえに、僕らは信用の在り方を加点主義に変えたいと考えているんです。

――信用の在り方を加点主義に変える、とは具体的にどういうことですか?

尹:「自発的に行動を起こし、達成した結果を示せば、信用力を高められる」という育成型の信用を作るということです。

例えば、ちょっとしたミスで支払いを滞納して信用履歴に傷がついてしまったとしても、すぐに自発的に返済プランを提示する、期日より前倒しで返済を履行する、といった行動を取れば、それは立派な信用実績ですよね。そうした、その人の行動・活動履歴、約束履行能力といった「実績」と、そこから類推される「未来に対する期待値」を、個人の信用力のスコアリングに反映させたいと考えているんです。

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――勤務先のネームバリューだけでなく、個人の行動までがしっかりと反映される加点主義の仕組み――それがつまり「信用の新しいモノサシ」なのですね。

尹:こうした仕組みづくりは、人々の信用リテラシーの底上げにも繋がると考えています。信用の在り方が加点主義になれば、「自分の今の信用力では家賃8万円までの物件にしか住めないけれど、こういう行動を取れば、信用力を高められ、もっと理想の物件を選べるんだ」と一人ひとりが認識するようになりますよね。僕らは、そうやって個人が自らの意志・行動・結果によって育むことができる、“しなやかな信用” をつくりたいんです。

――私も、自分の信用力を高めるために行動しよう、なんて発想は今まで持ったことがありませんでした…!一方の、toBの切り口はいかがですか?

尹:生活者がそうした新しいモノサシの恩恵を受けるためには、そのモノサシをサービス提供者となるあらゆる企業に広げていく必要があります。

僕らはまず「家を借りる」というシーンで新しいモノサシを使えるようにするべく、不動産賃貸業界の方々に、そのモノサシがインストールされたSaaSプロダクト「smetaクラウド」および「smeta入居審査AI」を提供する、ということに現在取り組んでいます。

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「smetaクラウド」サービスページ
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「smeta入居審査AI」サービスページ


――不動産業界は、まだまだFAXが現役だったりと、かなりアナログなイメージがあります。

尹:僕らのプロダクトは、業務のペーパーレス化や効率化に加え、代理店・顧客・契約情報をクラウド上で一元管理でき、業務全体の一気通貫したDX推進を可能にしています。

重要なのは、そうしたDX推進支援の一環として、入居審査の効率化や精度向上に寄与する新しいモノサシがある、ということです。

一方的に「このモノサシを使ってください」と押し付けるのではなく、意義とメリットに共感いただいた上でプロダクトを導入してもらい、まずは彼らが抱える課題を解消する。その結果、自然と業界全体に新しい信用のモノサシが広がっていく。そんなイメージを持っています。

――toCとtoBに両輪で取り組むからこそ、社会を大きく変革できるのですね。

尹:信用の新しいモノサシが社会に実装されれば、結果として世の中のチャレンジの総量も増えると思うんです。

減点主義の考えは、「失敗したら敗者の烙印を押され、社会的な信用を失ってしまうかもしれない」という恐れを生みます。それゆえに現在、起業などのチャレンジは一握りの勇者だけができるもの、という認識があるように感じますが、個人的には、そうしたチャレンジはもっと一般化して良いものだと思っていて。

そのためには、チャレンジすること自体が評価され、信用残高が増えるような加点主義の考え方に変革できると良い。また、例え失敗したとしても「こういう行動を積み重ねれば、信用を回復させられる」と分かっていれば、失敗を恐れる必要もなくなりますよね。

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テーマが壮大であるが故にまだまだ道半ばですが、こうした、僕らが思い描く「信用の新しいモノサシが実装された社会」に何らかの共感を覚えてくれた人にとっては、リースはきっと面白いチャレンジができる環境だと思います。

【ライタープロフィール】
高野 優海 note

早稲田大学文化構想学部出身。卒業後、人材系ベンチャーにて学生の就職支援や企業の採用支援に従事したのち、栃木県の非電化工房に弟子入り。有機農業やセルフビルドを中心に、様々な自給自足の術を学ぶ。現在はライター業を中心にフリーランスとして活動。


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